「ファミリーコンピュータ」の後継機として、1990年11月21日に任天堂より発売された「スーパーファミコン」は、日本国内で約1,717万台、全世界累計で約4,910万台の出荷を記録するなど、世界中で大ヒットした家庭用ゲーム機です。
スーファミという略称で親しまれたスーパーファミコンは、16ビットCPUを搭載、32,768色から選択可能な16色のカラーパレット、一画面あたり最大128個のスプライト同時表示、背景の多重スクロールと回転・拡大・縮小表示機能など、描写や音源などの性能がファミコンより大幅にアップ。
本体と同時発売ソフト「スーパーマリオワールド」と「F-ZERO」、少し遅れて発売された「パイロットウイングス」は、回転・拡大・縮小表示機能などスーパーファミコンの性能をフルに生かした内容で、グルグルと回って拡大してくるタイトルを見ただけで次世代を感じさせてくれました。
性能だけではなくスーパーファミコンでも、ファミコン同様、名作ソフトが多く誕生します。
スーパーファミコンソフトで最高の売上本数を誇る「スーパーマリオカート」や、美しいグラフィックで話題となった「スーパードンキーコング」、スーパーファミコン初の3D作品「スターフォックス」など、現在でもシリーズが続く人気ソフトが多く誕生しました。
また、ファミコン時代から人気のあった「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」の続編も登場し、本体の普及に大きく貢献、大人気となったスーパーファミコンは、家庭用テレビゲーム機での地位を盤石のものとしました。
周辺機器も、テレビでゲームボーイソフトが遊べるアダプタ「スーパーゲームボーイ」、1995年に発売された衛星データ放送サービス受信端末「サテラビュー」はゲームの未来を感じさせる周辺機器でした。
スーパーファミコンは、1997年にゲーム書き換えサービス「ニンテンドウパワー」を開始、1998年には廉価機となる「スーパーファミコンジュニア」を発売しましたが、ゲームの大容量化によるソフト価格の高騰、1996年に発売された次世代機「NINTENDO64」や、ライバル機の登場などにより、残念ながら2003年9月に生産を終了します。
生産終了後の2017年には、人気の21タイトルが収録された「ニンテンドウクラシックミニ スーパーファミコン」が発売されるなど、未だに根強い人気を誇る家庭用ゲーム機です。