任天堂から1983年7月15日に、当時の家庭用ゲーム機と比べると低価格な14,800円で発売され、爆発的な大ヒットとなった「ファミリーコンピュータ」。
ファミリーコンピュータは、ゲーム機本体のスロットに差し込むロムカセットを交換することで様々なゲームを楽しむことができる家庭用ゲーム機。
ファミコンという略称で親しまれ、後に「ファミリーコンピュータ ロボット」や「ファミリーコンピュータ ディスクシステム」など、様々な周辺機器も発売され、日本国内で約1,935万台、全世界累計で約6,291万台の販売を記録し、家庭用ゲーム機の文化をつくりだしました。
ファミリーコンピュータの魅力は、当時のアーケードゲーム(ゲームセンターに設置されていた業務用ゲーム機械)にも匹敵する高性能と豊富なソフトのラインアップ。
8ビットCPUを搭載し、本体と同時発売したタイトルの「ドンキーコング」「ドンキーコングJR.」「ポパイ」の3本はいずれもアーケードゲームと比べても遜色のないクオリティで楽しめました。
その性能を活かし、魅力的なソフト群が本体の普及を牽引していきます。
1984年に、サードパーティーの参入が認められたことにより、ナムコの「ゼビウス」などが発売され、ゲームセンターで人気のあった多くのゲームが家庭で楽しめるようになりました。
そして、全世界で爆発的な大ヒットとなったアクションゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の誕生や、社会現象を起こした「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」などのロールプレイングゲームの登場で人気は不動のものとなり、今でもファミリーコンピュータから誕生した名作ゲームはシリーズを重ね、私達を楽しませてくれています。
1990年には後継機となる「スーパーファミコン」が発売、その他のライバル機の登場などにより、残念ながら2003年9月にファミリーコンピュータの生産は終了します。
生産終了後の2016年には、30本のソフトウエアを内蔵し、オリジナルの筐体を小型化したデザインで復刻した「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が発売され、売り切れが続出するなど、現在も愛され続けている家庭用ゲーム機です。