日本を代表する車種のひとつであるトヨタ自動車のクラウン。
あの有名な「いつかはクラウン」と言うキャッチコピーが記憶に残り、今でも国産高級車と言えばクラウンとイメージする方も多いと思います。
そんな初代クラウンが誕生したのが1955年でした。
初代トヨペットクラウンの販売期間は1955年~1962年で、ボディサイズは全長4,285mm、全幅1,680mm、全高1,525mm、車両重量1,210kg。
当時は、海外メーカーと提携して製造していた自動車ですが、この初代クラウンはトヨタ独自開発の純国産車として誕生し、快適な乗り心地とデザインで人気を集めました。
今でも、特徴的な観音開きのドアや、丸みを帯びたフォルムの美しさには見惚れてしまいますね。
次の項目ではクラウンの進化と歴史をご紹介いたします。
あなたの思い出のクラウンは何代目?
トヨタクラウンの進化と歴史
トヨタクラウンは、2015年に誕生から60周年を迎えました。
ここでは、2代目クラウンから15代目クラウンまでの進化の歴史を見てみたいと思います。
2代目クラウン
2代目クラウンの誕生は1962年。
2代目トヨペットクラウンの販売期間は1962年~1967年。
初代の丸みを帯びたフォルムから、当時のアメリカ車のような「フラットデッキスタイル」と呼ばれる長く幅広いデザインにチェンジしました。
3代目クラウン
3代目クラウンの誕生は1967年。
3代目トヨペットクラウンの販売期間は1967年~1971年。
先代よりも低く長くなったボディは「日本の美」をテーマにしたもの。
1965年に、車体色に関する規制がなくなり「白いクラウン」をキャッチフレーズに白いボディカラーが大ヒットを記録しました。
4代目クラウン
4代目クラウンの誕生は1971年で、キャッチフレーズは「エレガンツ・クラウン 世界が見つめる」
4代目トヨタクラウンの販売期間は1971年~1974年。
「スピンドル・シェイプ」と呼ばれるデザインは、当時の購入層には不評だったようですが、今見ると格好よくみえますね。
また、丸みを帯びたスタイルから「クジラ」の愛称で呼ばれています。
5代目クラウン
5代目クラウンの誕生は1974年で、キャッチフレーズは「美しい日本のクラウン(前期)」と「美しい日本の新しいクラウン(後期)」
5代目トヨタクラウンの販売期間は1974年~1979年。
先代の丸みを帯びたスタイルから、重厚感のある直線基調に変更。当時の最上級グレードの名称「ロイヤルサルーン」は、この5代目から登場しました。
6代目クラウン
6代目クラウンの誕生は1979年で、キャッチフレーズは「日本の薫り(前期)」「クラウンは人を語る(前期)」と「ちょっと誇らしく(後期)」
6代目トヨタクラウンの販売期間は1979年~1983年。
先代よりも、より直線的でスタイリッシュなイメージになり、電動ガラスサンルーフや、パワ―シ―トなど近代的な装備が搭載されました。
また、フォグランプが内蔵された異型2灯式の形状が、鬼の面を思わせる事から「鬼クラ」とも呼ばれています。
7代目クラウン
7代目クラウンの誕生は1983年で、キャッチフレーズは、あの有名な「いつかはクラウン」
7代目トヨタクラウンの販売期間は1983年~1987年。
先代よりも、曲線を取り入れたデザインとクリスタル・ピラーと呼ばれるCピラー(後部座席付近にある柱)周りの樹脂処理が特徴。この世代から初めてスポーティーグレード「アスリート」が登場しました。
8代目クラウン
8代目クラウンの誕生は1987年で、キャッチフレーズは「満たされて、新しいクラウン。(前期)」と「いつかはクラウンに、その想い、今こそ…(後期)」
8代目トヨタクラウンの販売期間は1983年~1987年。
先代のイメージを残しつつ、曲線を取り入れたデザインが人気となり大ヒット。1990年には、歴代・過去最高の23万9858台という販売台数を記録しました。
9代目クラウン
9代目クラウンの誕生は1991年で、キャッチフレーズは「すべては、クラウン。」
9代目トヨタクラウンの販売期間は1991年~1995年。
この9代目から全車3ナンバーサイズになり、最高級グレード「クラウンマジェスタ」が登場、クラウン史上初となるモノコックボディ(ボディ全体に強度を持たせたフレームの無い構造)を採用しました。
10代目クラウン
10代目クラウンの誕生は1995年で、キャッチフレーズは「美しく、走る。日本のクラウン。」
10代目トヨタクラウンの販売期間は1995年~2001年。
この10代目からはフルモノコックボディを採用し、100kg以上の軽量化に成功。デザインも人気だった先々代のような直線基調に戻りました。
11代目クラウン
11代目クラウンの誕生は1999年で、キャッチフレーズは「21世紀へ。このクラウンで行く。」
11代目トヨタクラウンの販売期間は1995年~2001年。
この代から、5代目クラウンから25年間続いた4ドアピラードハードトップを、衝突安全性の高い4ドアセダンに変更、ディーゼルエンジン搭載車も消滅しました。
12代目クラウン
12代目クラウンの誕生は2003年で、キャッチフレーズは「ZERO CROWN~かつてゴールだったクルマが、いまスタートになる~」
12代目トヨタクラウンの販売期間は2003年~2008年。
12代目では、エンジンを長年に渡って使用された直列6気筒に代わり、より静音性能、環境性能を高めたV型6気筒のGRエンジンに変更。
キャッチフレーズから「ゼロクラウン」とも呼ばれ、これまでのクラウンのイメージを覆す、スポーティなデザイン生まれ変わりました。
13代目クラウン
13代目クラウンの誕生は2008年で、キャッチフレーズは「超えてゆく、ブランド。」
13代目トヨタクラウンの販売期間は2008年~2012年。
この代よりハイブリッドモデルも登場。デザインは先代のイメージを残しつつ、シャープで曲線的な印象をうけます。
14代目クラウン
14代目クラウンの誕生は2012年で、キャッチフレーズは「CROWN Re BORN」
14代目トヨタクラウンの発売は2012年~2018年。
フロントのラジエーターグリルのデザイン変更や、先進の安全装備の搭載などキャッチフレーズの通り大きく生まれ変わったクラウン。
特別仕様車「ピンククラウン」の発売なども話題となりました。
15代目クラウン
そして、2018年に15代目となる新型クラウンがフルモデルチェンジ。
15代目トヨタクラウンでは「ロイヤル」「アスリート」「マジェスタ」を1つのモデルに統合。
車載通信機であるDCMを全車に標準搭載し、24時間365日遠隔で走行アドバイスや車両診断が受けられるコネクティッドサービスが提供されるなど、クラウンの進化は続いています。
これだけの歴史があり、今なお愛され続けるクラウン。
今後、発表されるであろう新しいクラウンの登場も楽しみですね。